よみぴたについて

最終更新:

よみぴた(本サイト)は、スピーチ・発表・音読の原稿が「読み上げると何分になるか」を、原稿を貼り付けるだけで確かめられる無料ツールです。このページでは、運営者と、時間を推定するしくみの根拠を説明します。

運営者

本サイトは、個人開発者「Picolas」が制作・運営しています。企業や団体ではなく、個人がひとりで開発・保守している小さなサービスです。ご意見・ご要望・不具合の報告はお問い合わせからお寄せください。

作ったきっかけ

このサイトは、運営者自身が困ったことから作りはじめました。社内のプレゼン発表で持ち時間が10分と決まっていたのですが、本番になるとどうしても早口になり、時間が揃わないのです。原稿を用意して臨んでも、話し始めてしまうと自分がいま速いのか遅いのかが分かりません。終わってから「短すぎた」「押してしまった」と気づく、という繰り返しでした。

そのとき欲しかったのは、原稿の文字数を数えてくれるものではなく、話しながら経過時間を見て、その場で話す速さを調整できるものでした。よみぴたの練習モードが、原稿を大きな文字で流しながら経過時間と目標との差をずっと表示しているのは、この経験が出発点です。同じ理由で、目標の時間に収まらないときは「あと何文字削るか」を逆算し、一度読んだあとは自分の実際の読む速さで推定し直せるようにしています。速さは人によって違うので、一般的な目安だけでは自分の10分に合わないからです(10分の発表の文字数目安のページもあります)。

運営者が自分で測っていること

読み上げ時間の推定という機能は、数字を出すだけなら誰でも作れます。難しいのは、その数字が実際の音読と合っているかどうかを確かめることです。運営者は、このサイトに出している数値を自分で測り、合っていなかったところを記録として残すという方針で開発しています。下の「推定精度をどう検証してきたか」は、うまくいった話ではなく、外していた数値とその直し方の記録です。

具体的には、次のような作業を運営者自身が行っています。いずれも他サイトの記述を写したものではなく、運営者が自分の環境で実際に測った結果です。

いっぽうで、運営者は話し方の専門家ではありません。アナウンサーでも話し方講師でもなく、標準の速さを自分で定める立場にはないため、基準の「1分間に約300文字」は書籍に紹介されている一般的な目安をそのまま採用しています(出典は下記)。本サイトが自分で測って言えるのは「その目安がこの読み手の音読と何%ずれていたか」までで、そこから先は「目安」と書くようにしています。

サイトの目的

結婚式のスピーチ、朝礼、面接、卒業式の答辞、プレゼン発表など、「決められた時間に収めたい原稿」を準備する場面は少なくありません。よみぴたは、そうした原稿の所要時間の見当を、誰でも手早くつかめるようにすることを目的にしています。入力した原稿は外部のサーバーへ送信されず、すべて利用者の端末(ブラウザ)内で処理されます(詳しくはプライバシーポリシーをご覧ください)。

読み上げ時間を推定するしくみ

読み上げ時間の推定値は、次の考え方で算出しています。いずれも「おおよその目安」であり、実際の所要時間を保証するものではありません。話す速さや間の取り方によって、結果は前後します。

1分間あたりの目安文字数

スピーチの基準速度には「1分間に約300文字」を採用しています。これは、アナウンサーが原稿を読む速さの目安として広く知られている数値です。たとえば矢野香『【NHK式+心理学】一分で一生の信頼を勝ち取る法―NHK式7つのルール』(2014年)では、NHKアナウンサーが1分間におよそ300〜350文字を読むことが紹介されており、本サイトではこうした一般的な目安を参考に、聞き手が無理なく聞き取れる速さとして300文字前後を基準に置いています。よみぴた独自の実測値ではなく、広く参照されている目安を採用したものです。

画面では、この基準をもとに「ゆっくり(240字/分)」「ふつう(300字/分)」「はやい(360字/分)」の3段階で表示し、原稿の内容や場面に合わせて選べるようにしています。

読み聞かせの目安(220字/分)について

絵本の読み聞かせは、通常の会話やスピーチよりも聞き取りやすさ・情景の伝わりやすさを重視して、ゆっくり読まれる傾向があります。この分野については信頼できる公的な基準を確認できなかったため、本サイトでは設計上の判断として、スピーチよりやや遅い220字/分を目安に設定しています。確立された標準値ではなく、あくまで本サイトが選んだ目安である点をご了承ください。

「読みの長さ」を考慮した計算

時間の推定では、単純な文字数ではなく、実際に声に出したときの音の長さ(モーラ数)を手がかりにしています。表記の字数と発声の長さは、次のようにしばしば食い違います。

よみぴたはこうした読み方の違いを展開してから時間を見積もるため、文字数をそのまま数えるより実態に近い推定になります。なお画面に表示する「文字数」は、モーラ換算ではなく表記どおりの字数(発声する文字のみ)です。

漢字の割合と「◯字/分」の関係

上のとおり漢字は1文字あたりが長く読まれるため、同じ文字数でも漢字の多い原稿ほど読み上げに時間がかかります。よみぴたは拍数を直接数えることでこの差を反映しています。

いっぽう画面に表示する速さは「ふつう=300字/分」のように文字数で示しています。この文字数あたりの表示が正確に成り立つのは、一般的な文章の漢字の割合にあたる3割の原稿です。漢字が3割前後の原稿では早見表の「◯分=約◯字」と推定結果がぴったり一致し、漢字がそれより多ければ表示の速さより時間がかかり、少なければ短くなります。原稿によって「文字数 ÷ 表示の速さ」の暗算と結果がずれることがあるのはこのためで、拍数で数えている側が実態に近い値です。

補正の履歴: 2026年7月30日までは、漢字を1文字=1拍として数え、漢字の割合に応じて読み上げ速度をわずかに補正する方式をとっていました。この方式では漢字の多い原稿で最大2割ほど短く見積もる誤差が残っていたため、漢字の拍数を直接数える現在の方式へ改めました。漢字が3割前後の一般的な原稿では、変更前後で推定結果は変わりません。

2026年8月2日には、常用漢字表の付表に載っている熟字訓と日付の訓読みを、あらかじめ内蔵した読み辞書で数えるようにしました。それまでは「今日」「二十歳」のような語も平均1.84拍で見積もっており、短い原稿ほど誤差が目立っていました。読みを手で確定した文章で測った平均の誤差は、この変更で約9%から約5%に下がっています。

読み辞書で固有名詞・熟字訓の誤差をなくす

漢字を平均1.84拍として数える方法は多くの文章でうまく働きますが、読みが平均から外れる語では誤差が残ります。とくにずれやすいのは次のような語です。

このうち熟字訓については、よみぴたが読み辞書をあらかじめ内蔵しています。常用漢字表の付表に載っている熟字訓(今日・明日・昨日・大人・一人・二人・眼鏡・土産など)と、日付の訓読み(一日=ついたち、二十日=はつかなど)は、利用者が何も登録しなくても実際の読みの拍数で計算されます。

内蔵辞書に無い語——とくに人名・地名・社名などの固有名詞——は、原稿の中で語を選ぶと表示される「読みを登録」から登録できます。登録した語は、平均値ではなく登録した読みの拍数で計算します。同じ表記が内蔵辞書にもある場合は、登録した読みのほうを優先します。人名の多い結婚式のスピーチや、固有名詞の並ぶ自己PR・プレゼンでは、登録するほど推定が実際の読み上げに近づきます。

登録した読みは原稿と同じく利用者の端末内にのみ保存され、外部のサーバーへは送信されません。登録した語の一覧は設定画面の「読み辞書を編集」から確認・削除できます。なお内蔵辞書も登録した読みも、反映されるのは時間の計算だけで、画面に表示する「文字数」は表記どおりの字数のまま変わりません。

それでも、読みが一意に定まらない語(「上手」=じょうず/うわて/かみて など)は内蔵辞書に入れていません。どの読みを選んでも外れる場合があり、平均値のままにしておくほうが期待される誤差が小さいためです。こうした語は、その原稿での読み方に合わせてご自身で登録してください。

練習の録音について

音読練習は、録音してあとから聞き返すことができます。自分の声を聞き返すと、原稿を読んでいるときには気づきにくい早口・語尾の詰まり・間の取り方が分かり、2回目以降の直しどころがはっきりします。履歴の各回に録音が紐づくので、1回目と3回目を聞き比べることもできます。

2026年8月17日からは、録音を聞き返すときに、その音声から次の3点を自動で計算して表示します。聞き返して気づけるのは主観的な印象だけなので、客観的な数字も並べて出すようにしたものです。

この解析も利用者の端末内で完結し、音声も結果も外部へ送信しません。結果は保存せず、聞き返すたびに計算します(録音を削除したのに解析結果だけが残る状態を作らないためです)。なお推定時間と「実測の読速で推定する」の計算には、間を含む全体の時間を使っています。本番でも間は生じるため、間を除いた速さで見積もると本番が必ず時間を超えてしまいます。

この機能は初期状態では無効で、設定画面から明示的に有効にしたときにだけマイクを使います。録音した音声は外部のサーバーへ送信されず、原稿と同じく利用者の端末内にのみ保存されます。保存されるのは原稿ごとに最新5件までで、それより古い録音は自動的に削除されます。個別・一括の削除もいつでも行えます(詳しくはプライバシーポリシーをご覧ください)。

推定精度をどう検証してきたか

読み上げ時間の推定は、公開してからも何度か作り直しています。どこが合っていなかったのか、何を直したのか、そして今なお検証できていないことを記録として残します。数値はいずれも、実際に手で読みを確定させた文章で測った結果です。

漢字の数え方を作り直した(2026年7月30日)

公開当初は、漢字を1文字=1拍として数え、原稿全体の漢字の割合に応じて読み上げ速度をわずかに補正する方式でした。この方式は漢字の少ない原稿ではうまく働きましたが、漢字の多い原稿では最大2割ほど短く見積もる誤差が残りました。漢字1文字は平均するとひらがな約1.84文字ぶんの長さで読まれるため、文字数を数えたうえで速度側を調整する形では、根本的にずれが取り切れなかったためです。

そこで、漢字を最初から1文字=1.84拍として数え、拍数から直接時間を出す方式へ改めました。漢字が3割前後の一般的な原稿では、変更前後で推定結果は変わりません。変わったのは、漢字の多い原稿・少ない原稿での外れ方です。

熟字訓の読み辞書を内蔵した(2026年8月2日)

1.84拍という平均値で数える方式には、平均から外れる語で誤差が残るという弱点があります。とくに「今日(きょう・2拍)」「明日(あす・2拍)」「二十歳(はたち・3拍)」のような熟字訓は、平均で数えると実際の倍近い長さに見積もってしまいます。短い原稿ほど、この1語のずれが全体に効きます。

常用漢字表の付表に載っている熟字訓と、日付の訓読み(一日=ついたち、二十日=はつかなど)を読み辞書として内蔵したところ、手で読みを確定させた文章での平均誤差は約9%から約5%へ下がりました。それでも「上手(じょうず/うわて/かみて)」のように読みが一意に定まらない語は、あえて辞書に入れていません。どの読みを選んでも外れる場合があり、平均値のままにしておくほうが期待される誤差が小さいためです。

実際に音読して確かめたこと(2026年8月17日)

推定は「文字列 → 拍数 → 秒数」の2段階で計算しています。前半(文字列から拍数)は手で数えた拍数と突き合わせて検証してきましたが、後半(拍数から秒数)は長らく未検証でした。ここで使う「1分間に375.6拍」は、上で挙げた書籍由来の「1分間に約300字」を拍数へ換算した借り物の数値で、人が実際に声に出した時間と突き合わせたことが一度もなかったためです。2026年8月17日に、これを実測しました。

漢字の割合が 0%・24%・55%・92% と異なる4本の原稿(170〜200字)を、運営者が1本あたり2回ずつ、計8回音読して計測しました。読んでいる最中は経過時間も推定値も画面に表示しない方法で測っています(数字が見えていると、人は無意識にその数字へ合わせて読んでしまい、推定が正しいかではなく推定に合わせられるかを測ることになるためです)。結果は次のとおりです。

同じ100字を声に出すのにかかった秒数(漢字率べつ・実測)

2026年8月17日に、漢字率の違う4本の原稿を1本あたり2回ずつ、計8回音読して計測した値です。同じ100字でも、漢字の多い原稿は漢字なしの原稿より99%長くかかりました。文字数だけで時間を割り出せない理由がここにあります。

推定と実測の差は平均で0.9%、平均絶対誤差は4.3%、いちばん外れた原稿でも1割以内に収まりました。借り物だった「1分間に375.6拍」は、少なくともこの実測に対しては妥当だったことになります(実測から逆算した基準速度は298字/分で、採用している300字/分とほぼ同じでした)。

同時に4本の拍数を手で数えて突き合わせたところ、よみぴたの見積もりは実際の拍数より0〜4.8%(平均およそ3%)多めでした。いっぽうで、声に出す速さそのものが原稿によって毎秒5.4拍〜6.6拍と1割ほど動きました。数字と漢字が詰まった決算報告のような原稿がいちばん遅く読まれ、推定は約1割短く出ます。この差は拍数をどれだけ正確に数えても消えない、文章の読みやすさそのものの影響です。

自分で書いた判定表が逆を向いていた(2026年8月17日)

上の実測をするために、運営者は2026年8月4日に「実測がこう出たら定数をこう動かす」という判定表をあらかじめ作っておきました。実際に測って表に当てはめようとしたところ、その表が逆向きに書かれていたことに気づきました。書いてあるとおりに従うと、推定を実測へ近づけるのではなく、遠ざかる方向へ定数を動かす内容だったのです。測る前に手順を決めておいたことそのものは正しかったのですが、決めた手順が誤っていました。表を訂正し、同じ誤りを引き継いでいた計測ページの判定もあわせて直しています。

この経験から、本サイトでは「先に決めた手順」も実測の結果と突き合わせて確かめる対象に含めています。数値そのものより、数値の解釈を書いた文書のほうが誤りに気づきにくい、という反省です。

まだ検証できていないこと

上の実測は運営者1人・4本ぶんです。読む速さの個人差は大きいため、この結果だけで基準の「1分間に約300字」を動かすことはしていません。複数の読み手ぶんが揃うまでは、基準値は一般的な目安のままにします。本サイトの推定を「目安」と繰り返し書いているのは、こうした前提を含んでのことです。

この不確かさを利用者の側で埋められるように、練習モードには実際に読んだ時間から自分の読む速さを取り込む仕組みを入れてあります。一度でも通して読んでいただくと、以降は「実測の読速で推定する」を選べるようになり、基準値ではなくご自身の速さで推定されます。原稿の本番前に一度声に出して確かめていただくのが、いちばん確実です。

作ってみて分かった、うまくいかなかったこと

推定の精度以外にも、作ってから間違いに気づいて直した部分があります。使う前に知っておいたほうがよい内容も含むため、隠さず書いておきます。

自分のサイトの例文に、自分のサイトが警告する語が入っていた(2026年8月16日)

各ページに「そのまま使える完成原稿」を掲載したとき、3分ページの結婚式スピーチの例文に「お忙しい毎日の中でも」という一文が入っていました。「忙しい」は本サイトの忌み言葉チェッカーが警告する語です(りっしんべんに「亡」を含むため、結婚式では避けるのが慣例とされています)。読者がその例文をツールに貼ると、本サイトの例文が本サイトのチェッカーに警告されるという矛盾が起きていたことになります。例文を書き直し、以後は忌み言葉の辞書そのものを使って全ページの例文を機械的に検査するようにしました。人の目では、自分が書いた文章のこの種の混入は見つかりません。

スマートフォンで、いちばん見せたい数字が画面の外にあった(2026年8月17日)

「原稿を貼った瞬間に読み上げ時間が分かる」ことがこのサイトの中心的な価値ですが、iPhone 13 相当の画面で実際に測ってみると、冒頭の見出しと説明文が最初の画面の55%を占め、原稿を貼っても結果は画面最下部の細いバーに小さく出るだけでした。中心的な価値が、いちばん多くの人が使う環境で最も伝わりにくい状態だったわけです。現在は、原稿を入れたあと・練習タブに切り替えたあとだけ冒頭の説明を小さく畳み、文字数と推定時間が最初の画面に収まるようにしています(初めて開いたときの表示は変えていません)。

目標タイムを黙って書き換えていた(2026年8月17日)

目標タイムが初期値のまま原稿が入ったとき、その原稿の長さから目標を自動で決める処理を入れていました。処理自体は必要なもの(そうしないと練習ガイドが1分間に41文字といった実現不可能な速さで流れます)でしたが、画面には「自動で決めました」という表示も、元に戻す手段もありませんでした。「3分に収めたい」と思って来た人の意図が黙って消えていたことになります。現在は目標タイムの下に自動で設定した旨と「3分に戻す」を出しています。

まだ直っていないこと

5万字(読み上げると約2時間20分)を超えるような原稿では、1文字入力するたびの反応が0.15秒ほどに落ちます。実用上の想定を超えた長さではありますが、画面のどこにも上限の案内が無いため、重くなった理由が利用者には分かりません。ここは未対応です。

開発の記録・外部での紹介

推定のしくみをどう決めたかは、運営者が外部にも書いています。本サイトの説明より踏み込んだ実装の経緯を知りたい方は、あわせてご覧ください。

ご利用にあたって

確認

使い方

まずはこの3ステップだけで使えます。

  1. 原稿を貼る①「原稿を入力・貼り付け」欄に入れると、読み上げ時間が3段階(ゆっくり・ふつう・はやい)で自動表示されます。
  2. 目標タイムを決める②推定時間の「目標タイム」で決めると、収めるために削る文字数や、どれだけ余裕があるかを逆算して表示します。
  3. 声に出して計る③練習モードの「練習スタート」で進捗ガイドを見ながら音読します(スマホでは画面上部の「3 練習」タブ)。実測タイムは履歴に自動保存されます(この端末のみ)。
もっと正確に・もっと楽に(7つの機能)

原稿・録音はサーバーへ送信されず、計算・保存はすべて端末内で行います。

設定

保存先はこの端末内だけです。

練習ガイド(カラオケ風=ハイライト)
テーマ(自動=端末に合わせる)
原稿を書くときの支援(表示する項目)
データの書き出し・読み込み

保存原稿・練習履歴・読み辞書・設定・編集中の原稿を1つのJSONファイルにまとめます。 機種変更や別の端末へ引き継ぐときに使います。練習の録音は含まれません。 書き出したファイルには原稿の本文がそのまま入るので、共有にはご注意ください。

データの削除