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絵本のページ数から読み聞かせ時間を逆算する早見表
絵本は1ページあたりの文字量が本によって大きく異なるため、正確な時間はページ数だけでは決まりません。ここでは見開き1ページあたり約100字と仮定した場合の目安を示します。文字の少ない絵本ではもっと短く、文字の多い絵本や外国語の絵本ではもっと長くなる点を踏まえたうえで、参考の出発点にしてください。
| ページ数 | 目安文字数 | 時間の目安 |
|---|---|---|
| 10ページ | 約1000字 | 約4分30秒 |
| 15ページ | 約1500字 | 約6分50秒 |
| 20ページ | 約2000字 | 約9分 |
| 25ページ | 約2500字 | 約11分20秒 |
| 30ページ | 約3000字 | 約13分40秒 |
この目安は読み聞かせ向けの220字/分を基準に、漢字を1.84拍として計算しています(推定の根拠と誤差)。
実際の絵本は文字数がページごとにばらつくため、この表はあくまで目安です。前後の挨拶や感想の時間まで含めて5分や10分の枠に収めたいときは、それぞれの目安ページもあわせて確認してください。手元の絵本で正確な時間を知りたいときは、文章部分をそのまま原稿欄に貼り付ければ、その絵本だけの読み聞かせ時間をすぐに確認できます。
読み聞かせが220字/分とゆっくりな理由(用途タブ「読み聞かせ」で確認)
上のツールの「推定時間」欄には「読み聞かせ・スピーチ・ニュース読み」の3つの用途タブがあり、それぞれ基準の速さが異なります。読み聞かせを選ぶと基準速度は1分あたり220字になり、スピーチの300字/分より2割ほどゆっくりです。
- 聞き手が言葉を処理する時間が必要子どもは大人より言葉の理解に時間がかかるため、間を詰めすぎると内容が置き去りになります。
- 絵を見る時間を差し引く必要があるページをめくって絵を眺める数秒は、文字を読む速さには含まれません。読み聞かせ全体の所要時間は、文章の読み上げ時間に絵を見る間を足したものになります。
- 声色や間で感情を伝える場面が多いセリフ部分でキャラクターごとに声を変えたり、盛り上がる場面でわざと間を置いたりすると、実際の所要時間は計算上の目安よりさらに延びます。
原稿を貼り付けたら「読み聞かせ」のタブを選んでおくと、以降はこのページに限らず220字/分を基準にした時間で表示されます。220字/分という数値の根拠はよみぴたについて(推定のしくみと根拠)で説明しています。ゆっくりめ・はやめの速度もあわせて確認しながら、実際に声に出して間の感覚をつかむのがおすすめです。
読み聞かせの例文・組み立て方(導入→本編→問いかけ)
読み聞かせの時間は「導入」「本編」「問いかけ」の3つに分けて考えると組み立てやすくなります。本編がメインですが、導入と問いかけを削りすぎると、聞き手が置いてけぼりになりやすいので注意してください。
「導入→本編→問いかけ→締め」各パートの文例
- 導入の文例「今日はこんな絵本を読むよ。表紙に描かれているのは何だと思う?」のように、表紙を見せながら軽く問いかけると、本編に入る前に気持ちを引きつけられます。
- 本編の読み方地の文はやや落ち着いた速さで、セリフの部分は登場人物ごとに声の高さを変えると、聞いている側が場面を追いやすくなります。同じ言葉が繰り返される絵本では、2回目以降は聞き手と一緒に声を出す間を作るのも効果的です。
- 問いかけを挟む文例「〇〇はこのあとどうなると思う?」のように、話の途中や場面の切れ目で短く問いかけると、聞き手の集中が長続きします。答えを待つ間も読み聞かせ時間に含めて考えておきましょう。
- 締めの文例「今日読んだお話で、どこが一番好きだった?」と読後に一言添えると、絵本の内容が記憶に残りやすくなります。
年齢別・間の取り方のポイント
| 年齢 | 間の取り方 | めくるペース |
|---|---|---|
| 0〜2歳 | 繰り返しの言葉をゆったり、同じ調子で | 絵を指さす時間を長めに取る |
| 3〜5歳 | 場面の切れ目で短い問いかけを挟む | 反応を見ながら少し待つ |
| 6歳以上 | セリフに感情を込め、テンポよく | 物語の展開に合わせて速度を変える |
年齢が上がるほど、間を詰めてテンポよく読んでも内容についてこられるようになります。原稿に [3秒] と書き込むと、その間も読み聞かせ時間に含めて計算できます(推定のしくみと根拠)。ただし盛り上がる場面や大事な一文の前では、どの年齢でも一拍置くと、その言葉が印象に残りやすくなります。
本番と同じ速さで読めているかは、声に出して計ってみるのが確実です。手順は音読練習と録音の使い方にまとめています。録音して聞き返すと、子どもが飽きる原因になりやすい「後半だけ速くなる」癖にも気づけます。
読み聞かせのNG例と直し方
- NG: スピーチと同じ速さで読んでしまう普段の話し言葉のペースで読むと、聞き手が内容を追いきれないことがあります。→ 「読み聞かせ」タブに切り替え、220字/分を目安にゆっくりめを意識しましょう。
- NG: ページをめくる間を計算に入れない文章の読み上げ時間だけで見積もると、本番はページをめくる分だけ長くなります。→ 見積もりに1〜2割ほど余裕を持たせておくと安心です。
- NG: 問いかけへの返事を待たずに進める問いかけたのに間を置かずに次のページへ進むと、聞き手が答える機会を失います。→ 短くてもよいので、返事を待つ間を原稿の流れに組み込んでおきましょう。
- NG: 長い絵本を一息に読み切ろうとする長めの絵本を休みなく読むと、読み手も聞き手も集中が続きません。→ 章や場面の切れ目で一度間を置く、あるいは分けて読むことも検討しましょう。
集中が続く時間から冊数を決める(年齢別の目安)
読み聞かせにかけられる時間を決めているのは、絵本の長さではなく聞き手の集中が続く長さです。同じ20ページの絵本でも、2歳の子と小学生とでは途中で飽きるかどうかがまったく違います。年齢ごとのおおよその目安は次のとおりです。
| 年齢 | 集中が続く目安 | 1回の冊数 | 向いている絵本 |
|---|---|---|---|
| 0〜2歳 | 3〜5分 | 1〜2冊 | 1ページ20〜50字。同じ言葉が繰り返されるもの |
| 3〜5歳 | 7〜10分 | 2〜3冊 | 1ページ50〜120字。筋のある物語 |
| 6歳以上 | 10〜15分 | 1〜2冊 | 1ページ100〜200字。章に分かれた読み物も |
持ち時間の調整は、1冊の長さを変えるよりも冊数で行うほうが確実です。長い絵本を途中でやめるより、短い絵本を2冊読み切るほうが、聞き手には「最後まで聞けた」という感覚が残ります。手元の絵本が上の目安に収まるかどうかは、文章部分を原稿欄に貼り付ければその場で確かめられます。
集中が切れてきたときの畳み方
途中で聞き手の集中が切れてきたと感じたら、読む速さを上げて先を急ぐのではなく、場面の切れ目までを読んで一度区切るのが基本です。早口で最後まで押し切ると、内容が届かないまま「長かった」という印象だけが残ります。場面の切れ目で「続きは明日にしようか」と声をかけて閉じれば、次に開いたときに続きから入れます。逆に、まだ聞けそうなときは、読み終えたあとに表紙をもう一度見せて「どの場面がおもしろかった?」と尋ねる時間を足すと、1冊ぶんの体験が長く残ります。
場面別・読み聞かせの持ち時間の組み立て方
読み聞かせは、家庭で1対1で読む場合と、大勢の前で読む場合とで、同じ持ち時間でも入れられる中身が変わります。人数が増えるほど、導入と締めに使う時間が長くなるためです。
| 場面 | 持ち時間 | 組み立ての目安 |
|---|---|---|
| 家庭の寝かしつけ | 5〜10分 | 短い絵本1冊+定番の1冊。最後は静かな調子で終わる本を置く |
| 保育園・幼稚園のおはなし会 | 10〜15分 | 導入の手遊び1〜2分→絵本2冊→締めのひとこと |
| 小学校の朝の読書時間 | 8〜10分 | 1冊を通して読み切る。途中で終わらない長さを選ぶ |
| 図書館・地域のおはなし会 | 20〜30分 | 絵本3冊に紙芝居や手遊びを挟み、間に休む時間を作る |
| オンラインでの読み聞かせ | 5〜8分 | 画面越しは集中が続きにくいので、対面より2〜3割短くする |
持ち時間が決まっている場では、本文の読み上げ時間だけで枠いっぱいまで埋めないでください。導入の挨拶、絵本を持ち替える間、感想を聞く時間まで含めると、実際は本文の時間の2割から5割増しになります。10分の枠なら、絵本の本文は合計7分ぶんまでを目安にすると、あわてずに終われます。枠ごとの文字数の見当は5分(約1500字)や10分(約3000字)の早見表もあわせて参考にしてください。
絵本以外を読み聞かせるときの時間の見方
読み聞かせの対象は絵本だけではありません。児童書・紙芝居・詩は、それぞれ時間の伸び方が違います。
- 児童書の章読み1章あたり1500〜3000字の本が多く、220字/分で読むと7分から14分かかります。続きものは、章の切れ目で必ず終えるようにすると、次回の入りがそろいます。読む前に章の文字数を原稿欄で確かめておくと、就寝時間から逆算して何章まで読めるかが決まります。
- 紙芝居絵を抜く動作が入るぶん、同じ文字数の絵本より1〜2割長くかかります。抜くタイミングで自然に間ができるので、文章そのものを急いで読む必要はありません。
- 詩・わらべうた1編の文字数は少なくても、繰り返して読んだり、一緒に声を出したりする時間が本体です。文字数からの逆算はあまり役に立たないので、実際に声に出して計るほうが確実です。
- 外国語の絵本日本語より1音あたりの長さが変わるため、この早見表の目安からは外れます。訳を添えて読む場合は、単純に2倍近くかかると見ておくと安全です。
いずれの場合も、いちばん確実なのは実際に声に出して計ることです。手順は音読練習と録音の使い方にまとめています。
下読みで見ておく4つのこと
読み聞かせは初見でも読めてしまうため、下読みを省きがちです。しかし声に出してみると、黙読では気づかない引っかかりが必ず出てきます。本番前に一度通しておくと、次の4点が事前に分かります。
- 登場人物の名前と造語絵本には、その本にしかない名前や擬音が出てきます。初見で読むと、そこだけ不自然に間が空きます。一度声に出して、詰まらずに言えるか確かめておきましょう。
- ページの切れ目と文の切れ目のずれ一文が2ページにまたがっている絵本では、めくる位置と息継ぎの位置がずれます。どこでめくるかを先に決めておくと、文の途中で止まらずに済みます。
- 声色を変える台詞の数登場人物が3人以上出てくる絵本では、全員の声を変えようとすると本文の読み方が忙しくなります。変えるのは主要な2人までにして、あとは地の文との差だけをつけるほうが聞きやすくなります。
- いちばん間を取る場所物語には、次のページで何が起こるかを待たせる山場が1か所あります。そこで一拍置くかどうかで、同じ絵本でも印象が変わります。原稿欄で確かめるときは、その位置に
[3秒]と書き入れておくと、間を含んだ時間が出ます。
下読みにかかるのは1冊あたり数分です。おはなし会のように複数冊を続けて読む場では、この数分の積み重ねが本番の落ち着きにそのまま出ます。読む順番まで決めたら、冊数ぶんの本文を原稿欄にまとめて貼り付けて、全体の時間が枠に収まるかを最後に一度確認しておくと安心です。
読み聞かせ時間のQ&A
- Q. 絵本の実際のページ数を数えるときは表紙も含めますか?
- A. 目安表の「ページ数」は本文の見開き数を指し、表紙や奥付は含めていません。実際の時間を知りたいときは、本文の文章部分だけを原稿欄に貼り付けるのが確実です。
- Q. 読み聞かせの途中で子どもが質問してきたときはどうすればいいですか?
- A. 目安の時間はあくまで出発点なので、質問に答える時間は気にせず取ってかまいません。本編のテンポより、聞き手とのやり取りを優先する方が読み聞かせの時間として自然です。
- Q. 220字/分より速く読んでしまう癖があります。
- A. 練習モードで実際に声に出し、実測タイムと220字/分の目安を見比べてみてください。セリフの前後に意識的に一拍置くだけでも、体感の速さがゆっくりに近づきます。
- Q. 読み聞かせのタブを選び忘れるとどうなりますか?
- A. 何も選ばなければスピーチ基準(300字/分)で時間が表示されます。絵本を読み聞かせる想定であれば、原稿を貼り付けたあとに「読み聞かせ」のタブを選んでおいてください。
- Q. 大勢の前で読む読み聞かせイベントでも目安は同じですか?
- A. 基本の速さは同じ考え方で構いませんが、人数が多い場では声を届かせるためにやや間を長めに取る人が多いです。実際の会場で一度声に出して時間を確認しておくと安心です。